TOP> 本紹介:株式市場・会計(ファイナンス)
TOP> 本紹介:株式市場・会計(ファイナンス)
2006年03月12日

会社成長の原理−利益を安定増大させる仕組みのつくり方

書籍。財務(ファイナンス)の視点からイノベーション(会社成長)を論じている密度の濃い良書。アイデアは豊富だが、金勘定は苦手という経営者にオススメ。しっかり利益を出し、それを付加価値のために投資しようということが書かれている。そのための指標としてIBCSの提案と、さらに、具体的な経営戦略を提示している。(リーダー育成やコンプアライアンス論にまで展開している。)本文にも、『21世紀も繁栄を続ける組織体は宗教・金融・風俗ではないか?』など、なるほど情報も満載。


===============
■ 書評
===============

<ポイント、と私の心に残った言葉>


会社の成長とは
・『正しき』利益の増大
・この利益をさらに安定増大しうるようなシェア(Share)もしくは特別な付加価値(Special added value)の拡大
・あらゆる製品(商品)・サービスが時間の経過とともにその付加価値を減少させることを見越した事業構造の転換


4つの成長指標(IBCS)
・利益(Income)
・財政の安定度(Balance)
・キャッシュフロー(Cash-Flow)
・シェア(Share)もしくは特別な付加価値(Special added value)
 ※実務上、シェアの概念が意味をもつときは2つ
  ・世界市場をマーケットとする会社の場合
  ・日本国内のマーケットを対象とする会社で、
   何らかの障壁により海外の会社が参加できないマーケットの場合

 フローの世界に生き、ストックの世界を守る。-経営者の使命


経営における「入口論」と「出口論」
入口論:投資にかかる意思決定・・・設備(ソフトウエア含)投資、在庫投資、人材投資
出口論:経営戦術にかかる意思決定・・・経営管理分野における意思決定
※入口論は、会社成長の源泉となる大事な決定


21世紀も繁栄を続ける組織体に学ぶ
・宗教:満足度
・金融:資本回転率の高さ
・風俗:主体としてもちいられる資源が真の意味でのローコスト(#)
 #コストを生み出すイニシャルコストが極めて少ない負担ですむから。
  イニシャルコストが大きければ、ランニングコストも大きくなる。


新規事業創造の戦略的視点
・国内において300億円以下のマーケットサイズの製品・サービス分野に進出する方法
 ※巨大企業は参入しえないという参入障壁

・国内において衰退しつつある、もしくは疲弊しつつある業種の分野へ進出する方法
 古い体質で高コスト構造を維持している企業が多いので勝てる。

・今後生じるであろう経済社会の構造変化に適合した製品・サービスを開拓する方法
・すでに開発された技術、あるいは開発されつつある技術に適合した製品・サービスを開拓する方法
 具体的なニーズが発生するまでの時間の計測が大事。投入タイミング


夢(使命)のある組織風土をつくる3Kの仕事、やりがいのない仕事の自動化に投資する
※人間尊重ではなく、投資効率を第一とする方針が掲げられているのではあるまいか?


財務目標と現実とのギャップを埋めるためにやらねばならないこと4つ
(10項目のうち、重要な4つを紹介)
・製品の集中と選択
・総原価の削減による利益率の改善
・攻める顧客と守る顧客の明確化
・少ない資産で多くの利益を稼ぐ経営


会社破綻の原因2つ
コンプアライアンス上の罪・・・(狭義の)法令違反、(広義の)常識外のマネジメント
不作為の罪・・・行うべき投資等を行わなかった不作為、行った投資の失敗(意思決定の失敗)、マネジメントの欠落


おすすめ度:★★★★☆
読みやすさ:★★☆☆☆
※数字に弱い方は何度も再読されることをオススメします。


会社成長の原理
会社成長の原理
posted with amazlet on 06.03.12
・ェ 省一郎
ダイヤモンド社 (2005/07/01)
売り上げランキング: 5,275
おすすめ度の平均: 5
5 経営者必読の一冊
2006年03月05日

スリッパの法則−プロの投資家が教える「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方−

書籍。投資家から見た伸びる会社・ダメな会社」の見分け方。相場が云々ではなく、経営者・会社の姿勢を見て判断しているというところに共感を覚えた。この法則は、経営者が取引先を見極めるのにも似ている。見ているところは同じなんだな。大事なのは人。この情報を鵜呑みにするのではなく、半分、マーフィーの法則のようなエンターテイメントだと思って読むと面白いです。


<ポイント>

目次そのまま↓

序章 ファンドマネージャーだからわかる会社の真の姿
第1章 社長の性格や人格で決まる会社の運命
第2章 要注意!会社を滅ぼす危ない社長
第3章 ダメな会社、こんなところに落とし穴!
第4章 よい会社と悪い会社の分かれ道
第5章 常識にとらわれると判断を間違える


スリッパに履きかえる会社、極端に美人の受付嬢がいる会社、相談役のいる会社、社員に体操を強制する会社、すべて要注意!「伝説のファンドマネージャー」と呼ばれた著者が株価の上がる会社・上がらない会社の法則を大公開。


おすすめ度:★★☆☆☆
読みやすさ:★★★★☆

スリッパの法則 - プロの投資家が教える「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方
藤野 英人
PHP研究所 (2004/09/18)
売り上げランキング: 15,384
おすすめ度の平均: 3.91
5 面白い
4 取引先の会社を見極めることは大切
4 現象面だけの本と捉えない方がよい